アシノコト
2016/02/14

靴修理店でもお手上げの修理ってありますか?

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何でも直してくれると思われがちな靴修理店ですが、どうやっても「これは修理できない!」という壊れ方があります。もちろん実際に拝見しないとわかりませんが、靴修理店が困ったなぁと思ってしまう修理状態をご紹介します。

革靴の表面のヒビが入ると修理は難しい!?

比較的多いのですが、革靴の表面にヒビが入ったり、革が切れたりすると、その部分を修理することは非常に難しくなります。もちろんそれでも、出来る限りの補強をし、場合によってはパテを使って傷を埋めるのですが、違和感が出てしまうことがあります。

出来る限りの予防方法として、本革靴の場合であれば、半年に一度程度でも構いませんから、靴クリームなどで乾燥を防ぐようにしましょう。革の表面が乾燥すると、履きシワに沿って、ヒビが入り、場合によっては切れてしまいます。

擦ってしまった傷や色落ちは、まだ修理ができますが、革が切れてしまうと直した跡が目立ってしまいます。なかなか防ぎようがないことかもしれませんが、普段のお手入れが重要になりますので、気を付けるようにしましょう。

エナメルに汚れが染み込む!?

01.エナメルに汚れが染み込む!

エナメルの靴は、雨水ぐらいなら弾いてくれるので、比較的扱いやすいように見えます。ですが、実は汚れが染み込みやすいという特性があり、その汚れは抜くことが出来ません。

革の表面を覆っている、ツヤツヤした樹脂の膜がエナメル素材です。その透明な樹脂に、汚れは染み込んでしまうのです。

靴を収納する際、下駄箱内で隣に置いた黒い靴などとくっつけてしまうと、その色素がエナメルに染み込んでしまいます。また、かかと辺りを擦ってしまい、黒い線が入ってしまうと取れなくなります。

予防方法として、極力、他の物と接触しない様に保管しましょう。新聞紙で包むと、印刷された文字がそのまま転写してしまうので気を付けてください。

かかとや、靴の内側についた黒い線のような汚れは、気付いたらすぐ落とすことが重要です。すぐならば汚れはきれいに落ちますが、何日か経つと染み込んでしまうので、注意が必要です。

靴底が加水分解で崩れると修理はできない!?

02.靴底が加水分解で崩れると修理はできない!?

最後に紹介するのが、加水分解です。加水分解とは、靴底に多く使われているウレタンゴムなどが、水分と反応して分解されてしまう現象です。

実際にどうなるかというと、スニーカーなどのクッション性の高い靴底素材が、ボロボロ崩れていくような壊れ方をします。

これはもう、本当にお手上げ状態です。

直せる可能性があるとすれば、加水分解してしまった靴底をすべて取り外し、新しい靴底を作り直すしかありません。

靴修理店ではメーカーで用意する靴底は、なかなか手に入らないので、直したとしても靴底部分が今までとまったく違うものになってしまいます。「履ければ良い」ならばいいのですが、履き心地や見た目は大きく変わってしまいます。しかも、予防方法はありません。履かずにしまっているだけでも、加水分解することがあるので、まさにお手上げです。

どうやっても修理しにくい壊れ方を、あえて紹介してみました。

お手入れや保管の仕方で対策できるトラブルもあるので、やはり日頃から靴を適切に扱うことが大切です。

ライター/高見 雅治
靴修理店doekを経営。ハンドバッグメーカーに勤めていた経験を活かし、相談から作業まで一括自身で修繕を行っている。
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